〒467-0066 愛知県名古屋市瑞穂区洲山町1-15-13 鵜飼ビル2F
地下鉄新瑞橋駅徒歩2分 駐車場:2台
膝関節は全体重の9割以上の重さを支えます。そのうえ可動域が広くよく動く関節でもあります。このため膝はトラブルを起こしやすい関節の一つになります。
・半月板損傷
重さを支えクッションの役割になるのが半月板で関節の内側と外側にあります。転倒やスポーツによる過負荷により半月板に傷ができてしまい痛みが起こります。体重が重いと膝への負荷がより増え、半月板を痛めやすくなります。半月板には血管が少ないため、回復には時間がかかります。
鍼灸では回復を促すために膝だけではなく全身治療を行います。
・変形性膝関節症
高齢になると背骨のクッションである椎間板が減って硬くなるため前かがみのような姿勢になってきます。それに伴って骨盤が後傾し始めます。骨盤が後傾すると体の構造上膝が外側に開いていきます。膝が開くと膝の内側だけに負担がかかり、内側の半月板がすり減ってしまいます。いったん減ってしまった半月板は再生しないためますます変形が進みO脚になってしまい痛みが出てきます。これが変形性膝関節症です。いったんなってしまったら治すのは難しく、痛みがひどい場合は手術が必要になります。
鍼灸でも治すのは難しいですが、痛みを減らして日常生活を送れるようにすることはできるようになります。
・靭帯損傷
膝関節は曲げ伸ばし(屈曲伸展)とわずかに回転(回旋)ができるのですが、動きすぎると関節が不安定になるので、動きすぎないように固定しているのが靭帯です。左右に固定しているのが内側と外側の側副靭帯、前後に固定しているのが前後の十字靭帯です。
激しいスポーツや転倒で膝があらぬ方向に動き靭帯を伸ばして痛めたのが靭帯損傷で、切れてしまったものを靭帯断裂といいます。断裂してしまったものは手術によって再建する必要があります。
鍼灸では回復を促すために膝だけではなく全身治療を行います。手術をした場合でも鍼灸を受けることにより術後の経過もよくなります。
・膝に水がたまる
膝は関節をスムーズに動かすために関節包という袋に包まれています。中は水(潤滑液)で満たされています。膝に炎症が起き潤滑液の循環が悪くなると水が溜まります。
鍼灸では膝に溜まった水を減らすことは簡単にできますが、原因となっている膝の炎症を抑えないと再び溜まってしまいますので、膝関節炎などの疾患を治すことをメインに治療を行います。
膝の疾患は五臓(肝心脾肺腎)でいうと肝・腎・脾が関係します。ですので肝・腎・脾を中心に経絡治療を行います。
気血の通り道である経絡では、膝は陽明胃経・太陰脾経・厥陰肝経の3経絡が関係します。その3経絡の榮穴を使ったり、経絡上の血絡や井穴に刺絡治療を行います。
【職業】経営者
【状況】変形性膝関節炎
半年ほど前から変形性膝関節炎で医者に手術を勧められているが、どうにかならないかとのことで来院されました。
鍼灸でも治ることはないが痛みを取って生活しやすいようにすることはできる、鍼灸が効かなくなったら手術を勧めます、と説明し納得してもらってから治療を始めました。
膝は左右とも痛みがあり特に左膝は痛みが強く水もたまっていてパンパンに腫れていていました。痛みのせいで足を引きずるように歩く状態でした。
初回の治療で膝の水がぱっと見ためでわかるぐらい引き、さらに痛みもマシになって歩き方もかなりよくなりました。しかし1週間もたたないうちにまた痛みが増してくるということで最初は週1回の治療を行いました。その後、治療後は飛び跳ねたくなるぐらい軽くなる時と、多少マシになる程度で痛みが残る時がありましたが、全体的に以前ほどの痛みを感じなくなってきたので今では月1~2回の頻度で強い痛みが出た時に来院されています。今のところ手術はしないで済んでいるようです。
当院では脈診を大事にしています。
脈診とは手首の脈をみて体の状態を把握する、東洋医学独特の診断方法です。西洋医学では脈は脈拍が早いか遅いか、回数を計測するぐらいですが、東洋医学では脈診によってさまざまなことが分かります。
脈診では次の事が分かります。
・五臓六腑の状態
・経絡の状態
・気血の状態
脈からこれらの事を読み取り東洋医学的に体の状態を診断します。
また脈は変化が早いので、正しいツボが使えているかどうか、治療が上手くいっているのかどうかも脈診で判断することができます。正しいツボなら脈は良くなり間違ったツボだと脈は悪くなります。
良い脈というのは体が無理をしていなくて状態が良いことを表し、自然治癒力が高まっています。悪い脈というのは体の状態が悪くどこかに異常があるという事です。
自律神経を整えたり、痛みやしびれなどの症状を取ることが鍼灸治療の目的ですが、経絡治療ではよい脈を作ることも大事な目標になります。
治療前に体の状態を把握するために脈をみて、治療中はツボや刺激量を確認するために脈をみて、治療の最後に全体の治療が上手くいったか脈をみます。
五臓六腑や経絡を整える経絡治療では、脈診はなくてはならないものです。
脈診で始まり脈診で終わる、当院の大きな特徴です。
東洋医学では独特の考え方や言葉があり、現代の人には分かりにくいものです。そこで東洋医学に出てくる代表的な言葉を分かりやすく解説します。
・五臓六腑(ごぞうろっぷ)
内臓の事です。五臓は【肝・心・脾・肺・腎】の5つ、六腑は【胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦】で6つあります。東洋医学では人の体は五臓六腑が中心となって生命活動を営んでいると考えるため、とても重視します。また、西洋医学では精神活動は脳が行いますが、東洋医学では精神や魂は五臓六腑に宿ると考えるので、心の病も五臓六腑を整える事で治療します。
・脾について
五臓の中の脾は西洋医学の脾臓ではなく消化器系の機能の事を言います。脾が弱ってくると下痢や便秘になりやすいです。また、体質的に脾が弱いと痩せ型だったり太りにくかったりします。
・気血水(きけつすい)
体を循環し体の必要な栄養などを運んだり、体を温めたりする物の事で、血は血液、水は汗や唾液などの液体のことです。
気は形なく見えないけれど影響を与える物です。東洋医学は気の医学と言われるぐらい気を大事にします。ささないハリは気にアプローチするので、ささずに効果を出すことができます。
・経絡(けいらく)
五臓六腑と全身を繋ぐ道の事で、経絡を通って気血水が全身に運ばれます。経絡によって全身がつながっているため、離れたツボで治療することができます。
・経穴(けいけつ)
経絡治療ではツボの事を経穴と言い全身に800以上あります。体の異常は経穴に表れます。また経穴に刺激を与えることで体を治すので、経穴は診断点であり治療点でもあります。経穴は経絡上に表れる反応点の事を言いうので、耳つぼや足つぼは経穴には含まれません。
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