〒467-0066 愛知県名古屋市瑞穂区洲山町1-15-13 鵜飼ビル2F
地下鉄新瑞橋駅徒歩2分 駐車場:2台
人間の体は意識しないでも勝手に働いています。内臓や呼吸、消化吸収などです。それを行っているのが自律神経です。
自律神経には交感神経と副交感神経があります。交感神経は日中や体を動かす時に活発になります。副交感神経は夜間やリラックスしている時に活発になります。交感神経と副交感神経はシーソーの様なものでどちらかが活発ならどちらかが抑制され、必要に応じて切り替えられています。どちらかが働きすぎたり切り替えが上手くいかなくなると様々な症状があらわれます。
・頭痛
頭痛は血管収縮型と血管拡張型に分けられます。収縮型は締めつけられるような頭痛で、血管が収縮して血流が悪くなると起こり肩や首のコリが伴います。拡張型は片頭痛や目の奥が痛くなるような頭痛で、血管が拡張して血液が一気に流れることにより起こります。自律神経により血管を細くしたり太くしたりすることで血流をコントロールしていますが、自律神経の乱れによって血流も乱れ頭痛が現れます。
※激しい頭痛やろれつが回らない等の症状がある場合は脳内や脳を包む膜(くも膜や軟膜・硬膜)に異常があることがあるので、すぐに救急車を呼んでください。
・だるさ、疲労
交感神経が働くと筋肉や心臓・血管など体を動かす器官が活発になります。また脳も活発に働きます。副交感神経は消化・吸収や体を回復させるために内臓が活発に働きますが、体や脳の働きは抑えられます。自律神経は基本的には昼間は交感神経、夜は副交感神経が働きますが、昼間でも交感神経が働かなければだるくてシャキッとしないし、夜に副交感神経がしっかり働かなければ体の回復ができず疲労が残ります。
・動悸
心臓は心臓自体に神経細胞があり規則的に動いています。また自律神経にも支配されており、心臓の神経細胞と自律神経が協調して心臓を動かしています。運動時や興奮したときに心臓を強く働かせるのが交感神経、リラックスしている時に心臓の動きを抑えるのが副交感神経です。ストレスなどで交感神経が活発になると心臓の動きが強くなりドキドキと動悸を感じてしまいます。
これらの症状に対する治療は、自律神経のバランスを整えるための東洋医学的な治療が中心になります。自律神経は痛みや熱さなどの強い刺激に弱いので、出来るだけ刺激の少ない、痛くない熱くない気持ちの良い治療を行います。
自律神経の乱れは生活習慣や精神的ストレスが大きな原因です。生活習慣や環境を変えると治るのも早いし、その後同じような症状で悩むこともなくなります。
自律神経の乱れはストレスによって引き起こされます。ストレスは五臓(肝心脾肺腎)でいうと肝が関係しています。それに加えて乱れた自律神経によって現れる様々な症状で五臓を見ていきます。例えば動悸は心、体のダルさは脾、肩こりは肺、冷えは腎などが関係します。経絡治療によりこれら五臓六腑を治療し自律神経を整えます。
また自律神経は背骨の中を通り体の各器官に神経を伸ばしています。姿勢が悪いなどの原因で背骨がゆがんでいると神経に影響を与え自律神経が乱れる原因にもなります。その場合は背骨にあるツボにお灸をして自律神経に刺激を与え働きを正常にします。
【職業】パート
【状況】ストレスが原因の肩こり
肩こりがひどくどうにかしたいと来院されました。話を聞くと家庭内の問題でいつもストレスがたまっているとのことで、ストレスが原因の肩こりでした。
ストレスによる肩こりは気の滞りが原因です。気の循環が悪くなると肩こりをはじめ頭痛や動悸・不眠・疲労感など検査しても原因のよくわからない症状があらわれます。これは西洋医学で言うと自律神経の乱れということになります。
この患者さんにはささないハリで気を動かす経絡治療だけ行い鍼を刺すことはしませんでした。週1回のペースで治療をし、3回目には来院されたときには肩こりを感じることはなくなったそうです。
原因が家庭内のストレスなので、ストレス源を何とかするかストレスを発散する何かがないと再発すると思います。ストレスは万病のもとなので溜めないことが重要です。
当院では脈診を大事にしています。
脈診とは手首の脈をみて体の状態を把握する、東洋医学独特の診断方法です。西洋医学では脈は脈拍が早いか遅いか、回数を計測するぐらいですが、東洋医学では脈診によってさまざまなことが分かります。
脈診では次の事が分かります。
・五臓六腑の状態
・経絡の状態
・気血の状態
脈からこれらの事を読み取り東洋医学的に体の状態を診断します。
また脈は変化が早いので、正しいツボが使えているかどうか、治療が上手くいっているのかどうかも脈診で判断することができます。正しいツボなら脈は良くなり間違ったツボだと脈は悪くなります。
良い脈というのは体が無理をしていなくて状態が良いことを表し、自然治癒力が高まっています。悪い脈というのは体の状態が悪くどこかに異常があるという事です。
自律神経を整えたり、痛みやしびれなどの症状を取ることが鍼灸治療の目的ですが、経絡治療ではよい脈を作ることも大事な目標になります。
治療前に体の状態を把握するために脈をみて、治療中はツボや刺激量を確認するために脈をみて、治療の最後に全体の治療が上手くいったか脈をみます。
五臓六腑や経絡を整える経絡治療では、脈診はなくてはならないものです。
脈診で始まり脈診で終わる、当院の大きな特徴です。
東洋医学では独特の考え方や言葉があり、現代の人には分かりにくいものです。そこで東洋医学に出てくる代表的な言葉を分かりやすく解説します。
・五臓六腑(ごぞうろっぷ)
内臓の事です。五臓は【肝・心・脾・肺・腎】の5つ、六腑は【胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦】で6つあります。東洋医学では人の体は五臓六腑が中心となって生命活動を営んでいると考えるため、とても重視します。また、西洋医学では精神活動は脳が行いますが、東洋医学では精神や魂は五臓六腑に宿ると考えるので、心の病も五臓六腑を整える事で治療します。
・脾について
五臓の中の脾は西洋医学の脾臓ではなく消化器系の機能の事を言います。脾が弱ってくると下痢や便秘になりやすいです。また、体質的に脾が弱いと痩せ型だったり太りにくかったりします。
・気血水(きけつすい)
体を循環し体の必要な栄養などを運んだり、体を温めたりする物の事で、血は血液、水は汗や唾液などの液体のことです。
気は形なく見えないけれど影響を与える物です。東洋医学は気の医学と言われるぐらい気を大事にします。ささないハリは気にアプローチするので、ささずに効果を出すことができます。
・経絡(けいらく)
五臓六腑と全身を繋ぐ道の事で、経絡を通って気血水が全身に運ばれます。経絡によって全身がつながっているため、離れたツボで治療することができます。
・経穴(けいけつ)
経絡治療ではツボの事を経穴と言い全身に800以上あります。体の異常は経穴に表れます。また経穴に刺激を与えることで体を治すので、経穴は診断点であり治療点でもあります。経穴は経絡上に表れる反応点の事を言いうので、耳つぼや足つぼは経穴には含まれません。
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