〒467-0066 愛知県名古屋市瑞穂区洲山町1-15-13 鵜飼ビル2F
地下鉄新瑞橋駅徒歩2分 駐車場:2台
肩は体の中で一番自由に動く関節ですが、その分複雑なつくりをしているためトラブルが起こりやすいです。
五十肩とは肩関節周囲炎のことを言い50歳前後に良くなるので一般的に五十肩または四十肩と言います。軽い痛みから始まり徐々に痛みが増していき夜も寝られないほど痛くなることもあります。そのうち肩が動かなくなり、凍結肩というほとんど動かせない状態に至ることもあります。凍結肩になると痛みは徐々に出なくなります。治るのに1年以上かかる場合も珍しくありません。
40代になると体幹の筋肉が衰え始めます。体幹の筋肉は姿勢を支えているので衰えると徐々に猫背気味になります。猫背になると肩や肩甲骨の角度が変わり肩関節を支える筋肉に負担がかかります。その状態で肩関節を使い続けると筋肉や関節内の組織に細かい傷がつきます。これが切っ掛けとなり五十肩になってしまいます。若いうちは筋肉も柔軟で回復力もあり五十肩には至らないので、五十肩は老化現象の1つだと言えます。
痛みが強いうちは痛みを取るための治療、関節が固まって動かない時期は可動域を広げる治療やストレッチを行います。
夜眠れないほど痛みが強い場合は体が弱っているので強い刺激はあまり与えずに、回復力を促したり痛みを抑えるための東洋医学的な治療をします。
五十肩は老化現象が根本にあるので、五臓(肝心脾肺腎)では腎を中心に考えます。また筋肉や関節の症状なので、肝と脾も関係します。経絡治療によりこれら五臓六腑を治療し自律神経を整え、自然治癒力を高めます。
気血の通り道である経絡でみると、五十肩は手の6経絡が関係します。体の左右のバランスを取る少陽胆経も重要になります。凍結肩の場合は結帯・結髪動作動・外転などで動きを確認し経絡を絞っていきます。
夜間痛で眠れないと体が弱り虚の状態になるため、補う目的でお灸を使います。
痛みがある時期は、痛みを抑えたりそれ以上悪くならないような治療をする経絡治療はとても有効です。凍結肩の段階では回復を促す経絡治療に加えて五十肩体操を行うと経過が良好です。
【職業】専業主婦
【状況】義父の介護をしていて肩が痛み出し、上がらないようになった。
夜間の痛みだけでも何とかしたいとのことで来院されました。
自発痛(何もしていなくても痛みがある)があり、肩も上がらず頭を洗えないような状態でした。また夜中に痛みで目が覚めるため熟睡ができないとのことでした。
睡眠不足で体が弱っていたので、刺激の強い刺す鍼はせず、お灸と接触鍼のみで治療を行いました。
1カ月程度の治療で痛みは取れて夜眠れるようになり体も回復していきました。凍結肩は時間がかかり頭が洗える状態まで3カ月ほどかかりました。
凍結肩はやはり時間がかかりました。五十肩体操をしっかりやってもらったので3か月で済みましたが、やはり凍結肩には時間が必要でした。
当院では脈診を大事にしています。
脈診とは手首の脈をみて体の状態を把握する、東洋医学独特の診断方法です。西洋医学では脈は脈拍が早いか遅いか、回数を計測するぐらいですが、東洋医学では脈診によってさまざまなことが分かります。
脈診では次の事が分かります。
・五臓六腑の状態
・経絡の状態
・気血の状態
脈からこれらの事を読み取り東洋医学的に体の状態を診断します。
また脈は変化が早いので、正しいツボが使えているかどうか、治療が上手くいっているのかどうかも脈診で判断することができます。正しいツボなら脈は良くなり間違ったツボだと脈は悪くなります。
良い脈というのは体が無理をしていなくて状態が良いことを表し、自然治癒力が高まっています。悪い脈というのは体の状態が悪くどこかに異常があるという事です。
自律神経を整えたり、痛みやしびれなどの症状を取ることが鍼灸治療の目的ですが、経絡治療ではよい脈を作ることも大事な目標になります。
治療前に体の状態を把握するために脈をみて、治療中はツボや刺激量を確認するために脈をみて、治療の最後に全体の治療が上手くいったか脈をみます。
五臓六腑や経絡を整える経絡治療では、脈診はなくてはならないものです。
脈診で始まり脈診で終わる、当院の大きな特徴です。
東洋医学では独特の考え方や言葉があり、現代の人には分かりにくいものです。そこで東洋医学に出てくる代表的な言葉を分かりやすく解説します。
・五臓六腑(ごぞうろっぷ)
内臓の事です。五臓は【肝・心・脾・肺・腎】の5つ、六腑は【胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦】で6つあります。東洋医学では人の体は五臓六腑が中心となって生命活動を営んでいると考えるため、とても重視します。また、西洋医学では精神活動は脳が行いますが、東洋医学では精神や魂は五臓六腑に宿ると考えるので、心の病も五臓六腑を整える事で治療します。
・脾について
五臓の中の脾は西洋医学の脾臓ではなく消化器系の機能の事を言います。脾が弱ってくると下痢や便秘になりやすいです。また、体質的に脾が弱いと痩せ型だったり太りにくかったりします。
・気血水(きけつすい)
体を循環し体の必要な栄養などを運んだり、体を温めたりする物の事で、血は血液、水は汗や唾液などの液体のことです。
気は形なく見えないけれど影響を与える物です。東洋医学は気の医学と言われるぐらい気を大事にします。ささないハリは気にアプローチするので、ささずに効果を出すことができます。
・経絡(けいらく)
五臓六腑と全身を繋ぐ道の事で、経絡を通って気血水が全身に運ばれます。経絡によって全身がつながっているため、離れたツボで治療することができます。
・経穴(けいけつ)
経絡治療ではツボの事を経穴と言い全身に800以上あります。体の異常は経穴に表れます。また経穴に刺激を与えることで体を治すので、経穴は診断点であり治療点でもあります。経穴は経絡上に表れる反応点の事を言いうので、耳つぼや足つぼは経穴には含まれません。
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